旧正月中の上海に帰って来て、2-3日が経ちました。
戻って来て改めて思う事。「ビジネスの交渉のスタイルが全然違う。」
ビジネスにレバレッジ(中国語ではなんて言うんだろう?)をかけて、他の物を得る(昔のIBM vs XEROXのプリンター競争みたい。Aでは負けていても、B分野で勝てるなら損は損と思わない。)余地を常に探しつつ、契約が決まる前にがんがん交渉をしてくる中国以外の国々と、契約が決まった後、一度合意をした後でも,いくらでもなんでも変更できると思っている前提で、飲みながら、ぶっ倒れそうになりながら物事が決まる中国。
一度安定させたと思ったビジネスが、次の月、次の週、次の日、次の瞬間には「違うゲーム」になっていたりします。それはいま、IT以上に変化の早い(とこの本に書いてあった。余談ですが、原田CEO、いつかお会いしたい・・・)リテールサービス(本の中では外食産業)にいるからなのか、国の特性なのか。日本ではリクルートで先輩に良く「リクルートの仕事は営業じゃないから、ほぼ、交渉だから。なぜなら商品が強いから、買うか買わないか、ではなく、何処にするか、いくらにするか、突き詰めればそう言うシーンの方が多い」といわれ、「なるほど」と思いつつ、交渉の数、それなりにやっていたイメージなのですが、どうも勝手が違う。
気をつけないと、掛け金がどんどん上がっていったり、次の発言権を取る事にすごく大きなリスクを取っていたり、と毎日が勉強です。交渉の前にちゃんとストーリーを話し合うって言う事、もちろん言語の問題もあるのですが、毎度のシュミレーションにかける時間がかなり長くなりました。(その分、それがはまった時は気持ちよい物ですが)
囲碁のように、少しずつ陣地を確実に取りにいく日本と、大きな違いが有るなぁ、と思いつ、わび、さびの世界にはもう戻れない自分が居ます。気づくと日本でも交渉をしすぎない様、バランスを保ちつつ、今日もアジアを育むネタを仕込んでいきたいと思います。
Photo by Torisan3500 and maor-x