某大学に機会をいただき研究会でお話をさせて頂く。
実は「就職活動って、、、と言うかキャリアって、、、」という話をしている中で「ああ、今と昔、違うよなぁ」と思うタイミングがあった。と言うのは例えばもともと居たリクルート、昔は収益の源泉が「リアル」にある部分が多かった(初期のリクルートの強みは、誰がどう言おうが「東大という学生を物理的に抑えていたこと」「書店の本棚を物理的に抑えていたこと」と言うのは異論がないと思う。証券にしても「そもそもその免許を持っている」というのがめちゃくちゃでかかったはず)
一方、今はビジネスのかなりの部分が「デジタル」に寄っている。「ネット」という言葉に置き換えても良いと思うが、何が違うかというと「データ」が勝負を決める。という話し。AIにしても何にしてもリアルに人がお金を払う部分を作っているのは「デジタルデータ」の比重が凄く大きくなっている。
となると、今までは「気合と根性と感性」みたいな部分や「なんとなく気にいるから」で付加価値がとれていた部分が「デジタル」に置き換わることで付加価値が取れなくなる。なんとも金融的。で、金融的になる=知識が勝つ。という事だよな。と思う次第。金融のマーケットで金融工学を知らないと(時に大破綻をもたらすけど)勝てない。(正確にはプロVS素人では絶対勝てない)と言うのはその業界にいる人であれば道理で(この映画あたりをみるとイメージつくかも。CDOと合成CDOの下りは「なるほど」と思う。)今までの世界から知識が勝つ世界に変わっていくんだよなぁ、、、と改めて思うわけです。
上記映画内サブプライムの話であれば、実際には破産をする個人と銀行株を何も知らずに持っていた素人、および年金を預け、税金を払っていた人全部が負け、買ったのはお金を持っていてマーケットの歪みを理解し、ウリを仕掛けていた一部の人達及びそこに投資をしていたこれまたお金持ち、というのが構図のはず。
今まで以上に「そのマーケットを知っているか」と「意思決定」が重要な時代になり、良くも悪くも「なんとなく」が排除される。「OJTで」みたいなことを言っているところか淘汰され、「どの知識・資産を持っているか」の格差が大きくなってくる。僕らが生きている時代はこっち側に変わっていくんだなぁ。逆を返すと「真面目に勉強し、知識をためていく人間の勝率が上がる、ある意味いい時代になったよなぁ」と強く思った(文字通り授業の)1コマでした。