チューニングする組織。

ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー 2015年 11 月号の特集が人工知能だったので読んでみました。

人工知能に興味の有る方からすると「初歩」の話なのかもしれませんが、全体的に整理されていて面白かったです。ただ、何よりも面白かったのはデータの扱い方、というククリで紹介されていたアリババの事例。セルフチューニングを企業単位でする。という話でした。

敏捷性・適応性・両刀使い(探索と活用の間のバランス)のループを回しながら、ビジョンとビジネスモデル、そしてそれらを支える構成要素を環境変化に併せて何度も調整する。実際にアリババのビジョンはB2Bのコマースサイト→C2C(タオバオ)→安心安全な決済システム(アリペイ)すでにこの時、1eコマース企業というビジョンから「中国におけるeコマースのエコシステムの発展」という形でビジョンが進化している。さらにこの後、eコマースのeを意図的に取っている。その後も主力のコマースビジネスを3分割したり、上級者員の一斉転換を行ったりしている。

ポイントとしてはその度に「一か八か」にならないように、データドリブンに考えながら変化を順次起こしていく、トップの決定よりも早く、正しくどんどん細部が変わっていく、そんな組織をつくって中国という巨大マーケットで圧倒的シェアを取る。組織の作り方として、アスノバが当初やろうとしていたことでもあり(難しくてできなかったことでもあり)参考にしたいものです。